
この日、ついに三角ベースが東ティモールに上陸!
アフ友会員の桑山紀彦さんは、ご自身で「地球のステージ」なるNPO法人を立ち上げ、医療支援で世界中を駆け巡りながら、途上国の現状を歌と映像と語りで伝える「地球のステージ」という公演も行ってしまう、すごい「お医者さん」です。
その桑山さんが、医療支援に入っている東ティモールで、三角ベースプロジェクトをアフ友会員としてやりたい!と申し出ていただき、ついに実現となりました!
桑山さんからの現地レポートをどうぞ!
(写真上:必死になってボールに立ち向かう東ティモールの子供とたち)
8月の乾期、東ティモールは比較的過ごしやすいですが、やはり日中は35度近くになります。
それでも、メティナロ避難民キャンプの少女たちは元気に三角ベースの試合のため、集まってきました。
チーム・ドミンガス、バッティングに課題が残ります。チーム・ヴィエナ、トータルバランスはいいけど、時折ワンマンプレーが目立ちます。さて、どちらに軍配が?
アウグスティーナは必死の形相でバッティング。ヴィエナの強打者です。でもドミンガスには「東ティモールのイチロー」がいます。その名はマリピント!
実に上手にレフト線へ流して打つんです。と思うと次の打席では、微妙にライト線へ・・・。変幻自在のマリピントはとってもおしゃまで恥ずかしがり屋の10歳です。
メティナロキャンプは昨年5月の騒乱以来、ずっと続いている避難民キャンプ。僕たちの診療所は毎週土曜日に移動診療で訪れていました。
そこにいる子どもたちの髪の毛は染めたように見えますが、実はみんな栄養失調なんです。
でも三角ベースは見事に受け入れられました!
少女たちは毎日毎日練習に励み、決勝戦を迎えたのです。
優勝はヴィエナ。でもドミンガスもよくやりましたね。
最後はみんなにお水とノートを配ってお別れしました。
「また明日も来る?」
「う〜ん、今日で一旦終わりなんだ」
「ええ〜!じゃあ次はいつ?」
「今年の終わりのクリスマスには、また来るよ!」
「やった〜、じゃあまってるね!」
素直な子どもたち。
アフ友事務局から受け取った三角ベース用の球はいつのまにか東ティモールの土の色を吸って真っ赤になっていました。
それは子どもたちの熱気のこもったほおの色と同じ。
野球はいさかいの壁を取り払い、世界をつなぐ!と確信した東ティモールの日々でした。

(写真:三角ベースを体験した女子の一部と桑山さん;後列左端)
桑山紀彦
医師
「地球のステージ」代表理事