アフ友コアスタッフで映像を担当する近藤さんが単独でウガンダに渡航しました。
3月に続き二度目のウガンダ訪問です。
8月6日から1週間の滞在でしたが、現地レポートをまとめられましたので、ここに紹介します。
以下、近藤レポートです!
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2009年8月、東アフリカのウガンダを訪問しました。
2009年3月に続き、2回目のウガンダです。
最初の2日間は、国の中心部から車で1時間半ほどのところにある野球場で過ごしました。野球場は今年できたばかりで、山の一部をブルドーザーで切り開いて作られていました。
作ったのはアメリカのNGOでウガンダリトルリーグという名前です。
http://ugandalittleleaguebaseball.org/index.htmリチャードという66歳のアメリカ人男性が2002年に初めてウガンダを訪れ、今年、最初の国際大会がこの地で開かれることになりました。
参加したのはウガンダ・ケニア・タンザニア・南スーダンの四カ国でした。

この施設には野球道具はたくさんありますが、ウイルソン社やMLBからの提供のようです。
リチャードが以前MLBに野球道具の提供を求めたとき、「南アフリカ以外には出さない。
なぜかと言えば、みんなあげても捨ててしまうから」と言われたそうです。
そのため、この施設ではフィールドを使いたい人は誰でも無料で使える。
野球道具はそのときハウスキーパーに言えば貸し出す。ただし、終わったら返却しなければいけないというルールになっています。
まだできたばかりなのでここでどれだけの子供が野球で遊んでいるのかわかりませんが、ここの環境は東アフリカで一番いいでしょう。
この施設は現在野球が6箇所でできるようになっています。
芝が入っているのは2箇所で、サイズはリトルリーグ・ソフトボール用です。
今後、他のフィールドもブルドーザーで切り開いて大きくして、フェンスをつけて芝を入れて、現在3つある宿泊施設も増やすと言っていますが、今のところ資金は足りていないようです。
ただし、電気と水道があり、大会をやったり合宿をやるには問題ない施設です。


ウガンダは一年中気温が同じで、雨季はありますが、日本のように朝から晩まで降っているわけでもなく、湿気もありません。
英語圏で南のエリアは治安もよく、ウガンダ人もフレンドリーなので、東アフリカで野球の普及活動を行うならウガンダがベストだと思います。
この球場は国の中心部からけっこう離れているので、地元に人にはまだ使いづらいものですが、可能性はとても感じられました。
滞在初日の夕方には簡単なパーティが開かれ、4カ国の関係者にMLBが作った野球のルール解説DVDと三角ベースの遊び方DVD英語版を渡し、野球の普及状況について聞くことができました。
ケニアはかなり前から野球をやっていますが、タンザニアや南スーダンはまだ野球が始まったばかりで、連盟もできたばかりでした。
翌日の午前中にウガンダ対南スーダンの決勝戦が行われましたが、ウガンダの投手は2004年にアフリカ野球友の会が日本に招待した
アイバン君でした。アイバン君は日本に来た時に千葉マリンスタジアムで始球式の投手に選ばれ、プロの距離でストライクを投げた少年です。
あの時はとても楽しかったと言っていました。アイバン君は投打で活躍し、試合もウガンダが圧勝しました。

試合を見ていて驚いたのは、国際大会なのに裸足でプレーしていたり、ベルトをしていなかったりという状況です。スーダンの選手は背は高いですが、脚がキリンのように細かったです。たぶん栄養が足りないのでしょう。
3月にウガンダに来たときは、この団体のことは知りませんでした。
アメリカのNGOが野球道具を寄付しているという話だけは聞いていたのですがようやくウガンダの野球事情をだいたい知ることができました。
残念なのは野球連盟はやる気がなく、実行力もないようです。これはリチャード、ウガンダ人、日本人、全員が同じ事をいっていました。
会長はイベントのときのスピーチはするけど、特に新しいことはできない。実務をやる人間はサッカーの人間で、ウガンダリトルリーグのことをよく思っておらず、野球のことは何も知らないという状況のようです。
民主的な選挙もなく10年以上も同じことが繰り返されており、倉庫に眠ったままの野球道具もたくさんあるようです。
ウガンダに限らずアフリカの政治などは基本的にコネ・親戚関係が重要視されるので、理想的なことを実現するのは難しいようです。
ウガンダで野球を広めている日本人は現在4人いますが、彼らも連盟よりも、このウガンダリトルリーグと協調路線でやっていくようです。
この野球場でそれぞれのチームを率いて合宿も行っています。
今後、この地にはテキサスレンジャースの監督が来たり、アカデミーが行われて、優秀な子はイタリアのMLBのアカデミーに行けると言っていました。
そのMLBアカデミーとはヨーロッパ、アフリカ、中東の各国から優秀な選手を集めて短期間のアカデミーを行い、そこで認められるとアメリカにいけるというシステムになっています。
自分が思うに、野球の普及に必要なのは
@教育プログラムに入る(現在JICAの協力隊と教育省が一部でやりはじめています)
A適切な指導・国内トーナメント(青年海外協力隊員によるイベントと、このNGOが主催した国内トーナメントがあります。HP参照)
Bお金になる(MLBをはじめとした海外プロ野球との接点・国内で運営の仕事ができる)
だと思います。
そういった意味で、ウガンダは規模は小さくても必要なものが揃いつつあります。この施設で働いているウガンダ人にはいくらか知りませんが、給料が支払われています。
ウガンダにおいて野球でお金をもらっているのは彼らだけでしょう。
また、国際経験という意味ではウガンダは日本に2回招待され、ポーランドで行われた国際大会にも招待されています。
この時、ウガンダの子を海外に出すにあたって、親たちはヨーロッパで自分の子供が売り飛ばされると不安になって大会の参加に反対したそうです。
それで運営側は何枚も誓約書を書いて提出し、ようやく参加できるようになったそうです。
ウガンダで野球をやっている子供たちはとても楽しそうにしていて、1人の男の子が球場施設を案内してくれたのですが、「baseball is blood」と言いました。
これがないと生きていけないと力説する表情にとても感動しました。大会が終わった後もずっとキャッチボールをしたり、ソフトボールをして球場で遊んでいましたが、物がない時代の日本はこんな感じだったのでしょうか。
球場にいたのは2日間だけでしたがウガンダ・東アフリカの野球には希望が持てました。
もちろん移動ができない(車に乗れる人は一部の子)、対戦相手が少ない、指導者少ないとか、一番大きいお金がないなど色々と問題があると思いますが、少しづつ前には進んでいるのかなと感じます。
オランダがWBCで2回ドミニカを倒したり、韓国代表が日本を苦しめたりと、野球の歴史は作られるものだと思うので、こちらも何かできないかなと強く感じました。